青山さんの車で串本へGO! 餌屋さんで生きアジを10匹買いました。スロープを開放してくれている港に向かい、団長はスロープでイケメン丸をセッティング(僕は車で爆睡してました)。そしていよいよ船出と言う時、ランディングネットを忘れたことに気付きます。マトウダイはハンドランディングすればいいのですが、大型のイカとかはちょっとしんどそう。墨も吐かれますし、ヘタしたら張り付かれて噛まれそう。どうしようと悩みましたが、どうしようもありません。そのまま出港することに。

ここが数々のアングラーを恐怖のズンドコに陥れたという殺人スロープ。海苔で滑ると分かっていて、必死で踏ん張っても滑ってこけるという、まるで球種が分かっていても打てない往年の藤川球児のストレートのようなスロープです。
今回は石橋をたたいてたたいてたたき割るくらいの慎重さで挑んだため、僕も団長もこけずに済みました。ノリノリで海苔に乗って滑ってもよかったかもと、航海だけに後悔しています。今回いつになくオヤジギャグが冴えます。

イケメン丸、朝日を背に出港!
さて、朝イチは飲ませでマトウダイを狙います。しかし、実績ポイントでアジを投入しますが、何回か流してもアタリすらありません。団長のアジが一度だけイカにかじられて終了です。途中、ティップラン専用エギで底を取ってしゃくったり、色々しましたが結局釣果なし。船上は、早くも不穏な空気に。そういえば餌屋のおじさんは「マトウダイは今年はホンマに釣れない」と言っていました。
◇ ◇
しかし大丈夫。こんなこともあろうかと、カワハギ狙いの胴突き仕掛けとオキアミを用意していました。ボウズ逃れです。場所を内湾に移動させ、カワハギを狙います。そこで団長は胴突きと飲ませの仕掛けを投入したままエギングをするという、なんとも欲張りな作戦に出ました。
そして団長、エギング開始直後
「よっしゃ!乗った!」

ロッドがひん曲がってます。
団長 「このイカ、10kgくらいあるんちゃうん??」
確かにロッドの曲がり方はハンパないです。強引に浮かせようとする団長、しかし…。
団長 「ん? え? ロープにかかった??」
途中でまったく動かなくなり、どうやらロープにかかったと思ったよう。しかし次の瞬間、またググー、グーっとロッドが締め込まれます。
団長 「まだ付いてますわ! えげつなくでかいですよ。ダイオウイカっすね」
ビッグファイトは続きます。途中でまた動かなくなったので「大ダコかな」とも言ってました。でも、二人とも口には出しませんでしたが、うっすらと正体は分かってきていました。
10分ほどやりとりしたでしょうか。大型の獲物もようやく観念し、浮いてきました。茶色い大きな子供用の布団くらいありそうな物体が目に入ってきました。そう、見まごうことなきエイですね…。そしてあと一息というところまで浮かせましたが、最後の最後にロープに巻かれてラインブレイク。
団長 「ハァハァ。でっかい座布団ビラメでしたね…」
僕 「はぁ!!!? 茶色だったし、もうクエでもええんちゃうん…」
団長 「じゃあ、間をとってオヒョウってことで…」
僕 「……」
協議の結果、バラした大きな獲物はオヒョウ(推測)となりました。団長と釣りに行ったらいつもこんな感じです。ちなみに、いまだかつて二人で爆釣したことはありません。
◇ ◇
気を取り直してカワハギ釣りに専念です。しかし釣れるのは数種類のベラ、お約束のノーザンピロー(キタマクラ)、スジイシモチの仲間などなど。


僕は一度だけカワハギらしきものを掛けましたがバラして終了。しかし仕掛けを投入するたびにアタリもなく餌がなくなるのでカワハギか、小型のフグは群れているようでした。
そんな中、団長が小アジ(青アジ)をゲット。「これで僕が1ポイントリードですよね!」と得意気です。カワハギ釣りで小アジを釣って何がリードなのかは分かりませんが、とりあえずブクブクのバケツにキープ。生きアジを補充した感じです。
そしてすぐさま、僕も小アジをキャッチ。今釣行で初めてのキープできる魚です。「最悪、これを持ち帰って塩焼きにでも」、、、と思ってバケツに入れた瞬間、団長が思いもよらない行動に出ました。
なんと僕が釣ったアジをそのまま捕まえ、飲ませ仕掛けの針に刺して投げ込みました!
僕 「ちょw 今のん僕のアジやん!」
団長 「いいじゃないですか。どうせ青アジだし」
理解不能な答えに戸惑う僕。まだ買ったアジはたくさん残っている上に、団長が自分で釣ったアジもあります。だのに僕のアジを選んで使うという奇行に開いた口がふさがりません。しかも僕のアジ、団長が仕掛けをキャストした時に針から外れてぶっ飛んでいきました。
…というわけで、ボウズ逃れだったはずのカワハギ釣りも撃沈です。
◇ ◇
僕 「なんかもう、水深の浅いところで胴突き仕掛け落とそうよ」
団長 「そうしますか…」
やや意気消沈気味の二人。浅場でオキアミを落としたらなんだかんだと釣れそうです。串本だけにカラフルな何かが釣れればいいかな~と思って開始早々、団長がオセン(スズメダイ)をゲット。そして怒濤の小物ラッシュ。

トラギス?

カモハラトラギス?

コウライトラギス?

ヨスジフエダイ?
よく分からない魚が連発です! とくにカモハラトラギス(?)を釣った時には「新種発見や!」「串本海中公園に持って行きましょうよ! これは珍しい魚ですよ。ぜひ展示させてくださいってことになって、一躍有名人になれますよ」などと大はしゃぎ。
後でネットで調べたところ、なんてない魚ばかりでした。そんなバカな話で盛り上がりましたが、団長が根掛かりで仕掛けを切ったところでストップフィッシング。風も出てきましたし、何と言っても「イケメン丸」はエンジンではなくエレキでの移動ですので。
しかし、これがナイス好判断でありまして、港に着く直前にはボートの前に乗っていた僕は波しぶきでスブ濡れになるくらい荒れてきました。あと15分、帰るのが遅かったらやばかったのでは??
◇ ◇
イケメン丸を片付けて、串本にある台湾料理の店で遅めの昼ご飯。満腹になって帰路につきました。途中、気になる漁港などをチェックしながらドライブしたのですが、立ち寄ったとある港で団長が何かを発見したようです。

団長 「ひろさん、ホラ貝がありますよ!」
駆け寄ってみると確かにホラ貝です。落ちていた棒でつつくと、どうやら貝殻だけではなくて中身もあり、生きているようです。串本でボートまで浮かべてお土産なしという不甲斐ない二人。このままでは済まないと思ったのでしょう。団長はバイブレーションでホラ貝を引っ掛けることにしました。うまい具合に張り付かれずにひっくり返ったのでホラ貝の穴の部分にルアーのフックを引っ掛けて…。

無事ゲットです! 青山持ち2014バージョン(?)はホラ貝で初お披露目。
最後の最後で思わぬ大物をゲットした団長。ツイッターでもこんなことをほざいていました。

…ってか、ホラ貝って食えるのでしょうか? その場でスマホで調べたところ、どうやらおいしく食べられるらしいのですが、
「内臓にテトロドトキシンあり」という追記が!!
これまでも中毒例はあるようで、せっかくゲットしたもののテンション下がりまくりの団長。でも一応キープはしました。
ちなみに標準和名はボウシュウボラ(防臭ボラではない)というらしく、厚生労働省のページでも注意喚起されていました→コチラ
◇ ◇
帰りの車の中では「食えるのか」「それとも食えないのか」、その話題を繰り返しながら、そして青山家に到着。とりあえずホラ貝を湯がいてみましたが、その見た目のグロさに2人とも絶句!

これはヤバイくらい気持ち悪いです。「ひ、ひろさん、食べます?」と聞かれましたが、例え毒がなかったとしてもノーサンキューなビジュアル。ゆでたてホカホカのホラ貝に手を着けず、そそくさと青山家を後にしました。果たして団長、これを食したのでしょうか…。その後のことが気になります。
◇ ◇
しかし、近年まれに見る貧果に終わった串本ボート釣行。団長、出港する前には、「マトウが釣れ出しましたよ」 「イカは爆釣でクーラーいっぱいですよ」 「ランディングネット忘れたのは致命的」などと大口をたたいておりましたが、何てことはない、最後の最後に大きなホラ貝を拾っただけ。
青山団長。この男、大ホラ吹きですわ。

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