少しばかり主観的に、自分のロッドの話など。
15年くらい前でしょうか? 本格的にシーバスロッドがほしくなったのは。
それまではバスロッドやワゴンセールの投げ竿でシーバスを釣っており、物足りなくなってきたのです。
いくつか安いものを購入しましたが、結果的には「安物買いの銭失い」に。
そこで、ちょっと奮発して当時のラグゼ・セルテージシリーズを2本買いました。
言わずとしれた「がま竿」。
さすがはがまかつ、印籠継ぎで、ガイドはゴールドサーメット。
しかもこのシリーズは、一流メーカーなのに定価は3万円前後と手の届く範囲にありました。
ベイシャフト(ファーストテーパー)の7.5ft、さらに名前は忘れましたが、振り出しの13ftを所持。
ベイシャフトは河川と漁港、振り出しは磯ヒラ用でした。
しかし、ソルテージシリーズ、ブランクスの直径がやたらと太く、荒天時はもろに風の影響も。
ライトタックルが好きな僕には、疲れるロッドでもありました。
今は残念ながら手放しています。
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そんな折、出会ったのがパームスサーフスターシリーズ(SGPシリーズ)です。
昔のモスグリーンのカラーからモデルチェンジしたシルバーとブルーのカラーリングは、
当時の僕にはものすごくかっこよく見え、憧れでした。
お馴染みのヤシの木のマーク |
住まいが御坊市だったため、このような高級ロッドは市内の釣具店の店頭にはなく、
初めて店頭で手にしたのは京都市の宝ヶ池近くにある、
ワイルドワンというアウトドアと釣り具の店でした。
店員に頼んで、外で少し振らせてもらったのですが、衝撃を受けました。
一目ぼれというより、なんというか…。
軽さはもちろん、振り切った時のシャープさ、バットの強靱さなど。
さすがは高級品だと感動したのを覚えています。
当時、UFMのソルティープラッガー、パームスのサーフスターはシーバスロッドの双璧。
とても手にできる値段ではなかったのですが、
京都だけに清水の舞台から飛び降りる覚悟で即購入しました。いわゆる「びびび婚」です。
スペックは、9.6ftのライトクラス。
当ブログをご覧いただいている方ならご存じかもしれませんが、
先月の90cmオーバー連発もこのロッド
購入して10年以上経った今でも、僕のメーンウエポンです。
SGPは、カンカンの高感度ロッドという印象。
悪く言えば、ティップはショートバイトをはじきやすい。
バットは粘り腰という感じではなく、バレやすい(かも)など。
しかし、このロッド、アタリがあった瞬間、瞬時にアワセを食らわせると
「グニョ」という感触ではなく、
「ガスッ」と貫く快感が味わえます。(※あくまで主観です)。
バットが強靱なため、シイラ、メジロなども何度か仕留めています。
その後、数年かけて、7ft、8.6ft、10.6ft(7ftはスーパーライト、他はライトクラス)を購入しました。
TPOに合わせて使い分けています |
どこに行くにもサーフスターを手にしていたので、
釣り場では「銀色の竿の兄ちゃん」と覚えられていたようです。
そんな隙のないラインナップでしたが、
おととし、10.6ftが同行者に踏まれてティップ部分が折れてしまいました。
そしてことしの秋口、エギングで盛大にシャクリ倒している時、7ftが真ん中から折れました。
もう古いロッドなので、新しいものに買い替えることも考えました。
爆部部員のつなちゃんが使用しているラブラックス(ダイワ)など、非常に使いやすいロッドです。
パームスも昔ほど高くはありませんので、こちらも気になります。
しかし、サーフスターで築いてきた思い出はプライスレス。
修理することを決意しました。
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和歌山県紀の川市にあるマルエイ(フィッシングチャンス)というところ。
ロッドの修理をしてくれます。
ティップ折れだとおよそ1万円前後。
サーフスターは定価が確か4~5万円のロッドなので、
「ま、信じてみよう!」と2本修理に出しました。
修理期間は意外と短く、1週間くらいだったでしょうか?
無事に直ったようです。
矢印の部分が折れていました(7ft) |
きれいに直っています |
退院してきた愛竿を手にした時の感想はと言うと・・・。
振り抜いた感は、7ftでほんの少し違和感を感じますが、10.6ftのほうは元通りと言っていいのでは。
まだ両方とも現場では使っていませんが、どうやら完全復活したと言えるでしょう。
現役続行が可能になり、うれしい限りです。
ちなみに僕の現在所持している他のシーバスロッドはと言うと、
ラグゼクロヴィス90L、UFMソルティープラッガーSPS112。
この2本も名竿ですが、振り抜き感などのフィーリングが僕のスイングと少し合いません。
ビシッと振り抜くというより、ブォンと投げるという感じ。
いわゆる玄人向きなのでしょう。
魚をヒットさせてからは粘り腰で、これはなかなか良い感じです。
どこか、のされてるような気がしながらも、気付けば寄せられているという不思議な感覚。
これはこれで素晴らしいロッドです。
11ftのSPS、9ftのクロヴィス |
あと、ダイワのハートランドX762ULFS。UFMのプラッキングスペシャルボートタイプ(CPS-75MB)。
2つともクセがあります(笑)。
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売ってしまったものも何本もありますが、紹介した通り、僕のロッドは古いのばかりです。
これは僕の主観ですが、「リールはメカ。ロッドは道具」。
すなわち、メカであるリールは最新の技術が投入され、日進月歩しています。
モデルチェンジを重ねるにつれ、
例えばダイワだと
ABSやら、マグシールドやら、ZAIONボディやら、より使いやすいものになっています。
一方、道具であるロッドは、
その時の職人が自分の持てる技術と知識を惜しみなく注ぎ込んで作るため、
特にフラッグシップモデルは、モデルが変わったところで、
次々に良いものができるとは思えないのです。
職人の思い入れとアングラーの愛情。それに釣果という思い出が刻まれ、
初めて名竿と呼べるのではないでしょうか?
蘊蓄のあるお話だと一生懸命読ませてもらいました。
私はボートばかりだったので未知の世界でもありますが、リールはメカ、ロッドは道具は感覚的に納得出来ました。
これからもヒロさんの教えを身につけたいと思います。
>くらさん
そ、そんな。「教え」だなんて恐縮ですよ。こちらこそいろいろ教えていただいてるのに。。
ロッドについては、あくまで主観なので、参考程度にすらならないかと思いますw
ううう素晴らしい!ロッドへの思い入れ感服いたしました!
僕も折れたまま、買い換えようか迷ってるロッドを修理に出します!
リールとロッドについても僕も全く同じ考えで、リールは新しいものを
どんどん買っていますが、ロッドは愛着がわくし新しいものでも
勝てない名竿がいくつもあると思っているので長く使っています。
—-
「職人の思い入れとアングラーの愛情。
それに釣果という思い出が刻まれ初めて名竿」
僕がロッドメーカーになったらパンフの1ページ目にお借りしますw
>スマちゃん
同じ「折れ部」仲間として共感が持てました?(笑)
お褒めいただきましてありがとうございます^^
パンフレット、使ってください(笑)
余談ですが、さっき、なんちゃらベリーでSGPの10.6ftが16,000円で売られてました。
2世代以上前の竿にしたら高値だなぁと、ちょっとホッとしました^^
はじめまして。
いつも楽しくブログを拝見させて頂いてます。
実は私も、何も知識が無かった(今でもたいしてありませんが…)10数年前に「ヤシの木のロゴが気に入った」と言う理由だけで購入したSGP-106Lを、数年前に継ぎ目の少し上を折ってしまい、そのまま放置しています。
しかし、ひろさんのブログを拝見し、「修理してみようかな?」という気持ちになりました。
早速フィッシングチャンスに持って行こうかな?
>たくさん
はじめまして^^ 見ていただいてるんですか。ありがとうございます。
同じサーフスター使いで、さらに折れちゃった組なのですね!
なんという偶然w ぜひ復活させてあげて下さい!
これからもよろしくです^^