まだつなこと出会って間もない頃、和歌山市内の喫茶店での会話。「アカメって魚知ってる? 子どもの頃からの憧れで、一度狙ってみたいんだよね」。名作『釣りキチ三平』を食い入るように読んでいた子どもの頃、三平くんはブルーマーリンやイトウ、イシダイなど、さまざまな魚を追い掛けたのですが、一番印象深かったのが四万十川のアカメ釣りでした。
何の情報もないまま、つなこと一回行ってみようかという話になりました。もちろん釣れるなど思ってなく、旅行気分でという思いもあったのかもしれません。でも古い話なので忘れましたが、なんらかの理由で行けずに終わりました。
それから数年が経ち、仲間内でアカメの釣果がポロポロと聞かれるようになりました。決して幻の魚ではない。情熱さえあれば釣れるんだと。
初めての高知遠征は、つなことでした(こちら参照)。
まだまだ訳が分からないままでのチャレンジ。でも釣る人はきっちりと釣っています。二度目のチャレンジは、コウイチさん、トンさんとのトリオ(チンカーズ)で。その時の釣行はこちらです。
以後、チンカーズで数回チャレンジ、のりZさんともチャレンジ、単独でチャレンジなど、高知遠征を繰り返したものの、アカメは振り向いてくれませんでした。
そんな中、まずチンカーズではトンさんが90cmオーバーの大物をゲットしました。家族旅行の行き先を無理矢理に高知にして夜は家族を放置してアカメ釣り。
その時に釣ったものです。写真は、ホテルで寝ていた奥さんを電話で叩き起こして無理矢理現場に来させて撮影させたものです。←サイアク
次にゲットしたのはコウイチさんでした。
昨年の夏の話です。数日間の滞在で、最終日のデイで釣ったようです。コウイチさんのお人柄もあって、仲間内でサプライズ祝賀会を開いたのは、ついこの前のように思い出されます(コチラ参照)。
◇ ◇
ボクの仲間内で一番アカメに精通しているのはゼスタの川原さんとかおりちゃんです。
川原さん、こんなとぼけた感じですが、狙いを定めた魚への情熱は素晴らしいのひと言。とにかくかおりちゃんと2人しての開拓精神はえげつないもの。まさに行動力の化身のような2人で、ゼスタさん、いい人を選んだなぁとしみじみ。
川原さんの職業は車関係なので、ボクも近年は車の修理などでお世話になり、たびたび川原さんのお店に足を運んでました。
その都度、アカメについての話を教えていただき、知識だけはあふれていました。川原さんの言うことを実践できれば絶対釣れる。そう思えるようになっていました。でも、それ以外にも多くのアカメアングラーさんからいろんな話を聞き、もはや頭の中では収拾がつかない状態になっていました。なんせ、人ごとに言うことが違うのですから。
その頭でっかちの知識を整理し、まずは川原さんに教えていただいたことを忠実に守るよう、いざ、仕事を調節し、昨年の夏、チャレンジしようとしました。
しかし、高知遠征のタイミングと同時に会社に新人さんが入社。まだまだその子を放置して休みを取って高知遠征に行くわけにもいかず、断念しました(どうせ新人くんすぐ辞めるんだから放っていったら? という冗談めいた声もありましたがほんまに3ヵ月で辞めたので行けば良かったです笑)。
それでも新人くんが辞めた後で、秋に行けば良かったんですが、なんだかテンションも下がっており、結局はボクの行動力がなかったということになります。ちなみに、つなこも初期の方はボクが高知遠征に行くのはあまり快く思っていなかったようです。確かに遠征にはお金も掛かりますし、その気持ちも分かります。
で、そんな感じでボクがグダグダしている間にコウイチさんが初アカメをゲットしたわけですね。
◇ ◇
今だから正直に言いますが、トンさんとコウイチさんのアカメ、うれしさは80%、残り40%は自分へのふがいなさと妬みという複雑な感情でした(計算が合っていない!と突っ込まれるかもしれませんが、この割合がぴったりなんですよ。複雑な感情、、ファジーな部分がありまして)。
コウイチさんの祝賀会に関しては、そりゃあ心からおめでとうという気持ちで、サプライズでコウイチさんを驚かせたのは本当に楽しかったです。
でも「次はひろさんやね」という仲間からのありがたい応援には、少しひねくれて心の中では「ボクなんか釣れへん、釣れへん」と思ってました。
つなことアカメの話をしてから数年。トンさん、コウイチさんだけでなく多くの仲間がアカメを手にしました。もうボクには縁のない魚とあきらめかけていました。
つなこにはネタでこんなラインスタンプを作られる始末です。
ほげうさぎ、高知へ行く。~アカメ釣り編~ – LINE スタンプ | LINE STORE
ご購入はコチラからお願いします(笑)。
そんなボクでも応援してくれる人がいました。
まずトンさん。桂浜の水族館で買ってきてくれたアカメの鱗のお守り。
そしてつなこ。「折れない心 アカメ」と手書きで書かれたキーホルダーを広島で作って買ってきてくれました。ボクのアカメ釣行に対してあまりいい気がしていないと思っていたのでちょっとびっくりしました。
これです。
この2つのお守りはずっと肌身離さず持っています。
応援してくれる人がいるのだから頑張らないと。マイナス思考に陥りがちなボクが、いつも前を向いていられるように。
(続く)