春はすぐそこ

当ブログにも何度か登場してくれている高校生アングラー・三平君が、いつも釣りをしている川の今昔について考えるシンポジウムで講演しました。地域住民が主催したイベントで、三平君は釣りを通してこの川に住む魚の変遷について話していました。

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三平君、シンポジストとして聴衆の前で発表するほど、環境や魚類学を専攻している生徒なのか? 答えは否で、三平君はただの釣り好きの少年。しかし釣り人というのは、ホームポイントとなる川や海の現状を、誰よりも知っているスペシャリストです。まさに「事件は会議室じゃなく、現場で起こってる」わけで、その少年に目を付けて現状を発表してもらうというのは、主催者の粋な計らいですね。

この川は以前、工場や生活排水の影響などで水質が悪く、魚が住める環境ではなかったのですが、市の下水道整備や地域住民の清掃活動により改善。「チヌやスズキなど環境に強い魚だけでなく、去年の10月にはアジも釣れた。きれいになったらアジが釣れるかもとみんなで言っていたのでうれしかった」と現状を報告していました。主催者いわく、この川の整備で住民の結束力が強まり、いろんな地域の宝が見つかったといいます。地元の釣り少年、三平君もその宝の一つだそうです。

三平君、こんな魚が釣れるとパワーポイントで紹介していましたが、最後の方には地元のじいちゃんばあちゃん、さらに子どもたちの前で「バチ抜け」の話まで披露。「訳の分からない話をしてすみません」と反省していましたが、それについて同じくパネリストとして参加していた和歌山県立自然博物館の学芸員の揖(かじ)さんが、フォローを入れてました。バチ抜けという現象は「川が生きている」非常に重要な証拠だそうです。

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揖さんです。

平たく言うと、川の底の方の酸素が少なくなると、酸素がなくても生きられるバクテリアが活性化し、そのバクテリアが硫化水素という有毒の気体を発生させます。で、この硫化水素が原因となってドス黒いヘドロが生まれ、底がそんな状態になるとゴカイなどのベントス(底生生物)が住めなくなり、バチ抜けすら起こらなくなります。ゴカイなどの食物連鎖の下の方にいる生物がいなくなると、そりゃ魚もいなくなるでしょう。

ちなみに僕の勤務地の前にドブ川がありまして、その底は黒いヘドロが堆積しています。ここではチヌやシーバスなどの魚を見たことはなく、ボラすらほぼいません。硫化水素が発生し、魚が住めないドブ川だと個人的に解釈しています。

「たかがドブ、されどドブ」

一流のドブ師にもなると、ヘドロの色で、魚がいるドブか、いないドブかの見極めができます。そしてドブ師として覚えておかなければならないキーワード。それは「ベントス」と「硫化水素」。

ま、僕も今回初めて知ったんですけどねw

地域の皆さま、美化活動本当にお疲れさま。この事業が模範となり、魚が住める川がもっと多くなれば素晴らしいですね。

◇      ◇

その数日後、ツイッターのフォロワーさんのShinpeiさんが、和歌山市内のポイントで40~50cmのシーバスを連発したという情報をくれました。ベイトは1cmほどのハク(ボラの稚魚)。翌日、青山団長とともに出撃し、5本ゲットすることができました。

ベイトがベイトだけに1gほどのジグヘッドに2inchのクリア系のワームを使用です。

団長もきっちりと35cmほどにサイズを落としてゲットです。

◇      ◇

少し前から、三平君にホームポイントでハクが回り出してるとは聞いてました。僕たちが釣った翌日、三平君も別のポイントで40cmクラスを連発したようです。さらにその翌日、のりZさんもまた別のポイントで30~40cmクラスを連発。ぼくもまた別のポイントで40cmくらいのをゲットしました。

というわけで、どうやら和歌山市に春の訪れ。沿岸部にはハクが結構いるようです。

ここ最近のセイゴ狙いのロッドは、エソワンGP実行委で、当ブログにもコメントをいただいている「たくさん」がオススメしてくれた「かめやオリジナルCBアジニストDEEP」。

僕はメッキでも使いたいので短めの6.1ftを購入しました。掛け調子のティップながらバットはしっかりとしているので40cmクラスのセイゴなら余裕でブッコ抜きできます。

◇      ◇

三平君のホーム河川は護岸整備され「湊御殿花水木通り」と名付けられています。

気付けば2月も後半。待ち遠しい春はすぐそこ。植樹されたハナミズキも開花が待ち遠しいようです。

「春はすぐそこ」への12件のフィードバック

  1. きっちりサイズを落として、、、

    僕だけにちょっぴり悪意が込められている気がしますが、、、

    気のせいでしょうか、、、

    1. >青山さん いつもコメントありがとうございます(^^)

      何をおっしゃる青山さん! 40cmクラスの群れの中から選んで小さいのを引きずり出す団長の技、そして職務を全うするその姿にほれ込んだ表記じゃないですか!
      実際、後日のタチウオは、、、あ、もういいですw

  2. こんばんは^_^もうすっかり春な感じですね。いや〜、早い早い^_^;
    この前釣った40cmぐらいのスズキの群れ、どうやらハク以外にもいろいろ食ってるようでした。また調査してきます。。

    あと、今度カジさんとこにウナギの話2時間聞きに行ってきます(笑)

    1. >笹本君 いつもコメントありがとう( ´ ▽ ` )ノ

      春ですわ。進級大丈夫ww? ハク以外にも食ってる感じ? バチかなぁ?
      また調査お願いします(´ω`)

      ウナギの話そんなに聞きたいかw かなりアピってたもんねw

  3. こちらも春を告げるベイト「稚鮎」が港湾に入ってくれ出しました\(^^)/
    まだポイントによってムラがありますが、嬉しい知らせです。

    生きたドブと死んでるドブの見分けは顕著にでますね~(*´∀`)臭いで!
    僕もドブニストになれそうですかね?(*^^*)

    1. >Sさん いつもコメントありがとうございます(^^)

      稚アユ、ぼちぼちですか。ことしはちょっと遅いくらいですもんね。
      またランカーやっつけてください(;´д`*)ハァハァ

      Sさんは一級ドブの近くに住んでる時点でグレートドビンガーですよ( ´ ▽ ` )ノ

  4. アジニスト、値段の割りに良いロッドですよね♪

    まっ、僕は買ってからまだアジ釣ってませんが、、、(´゚ω゚):;*.’:;ブッ

    うえちゃんに弟子入りしようなか(´・_・`)

    1. >たくさん いつもコメントありがとうございます(^^)

      アジニスト、なかなかイイネw
      僕もアジは釣ったことないんだけど、、、、つい先ほど爆ってしまいました( ´ ▽ ` )ノ ゴメンネ
      アジアゲ会、入会おめでとうございます( ´ ▽ ` )ノ

  5. ひろさんのブログの情報量凄いですね♪
    釣果もあり、自然保護あり、綺麗な写真あり

    もうひとことであらわすと素敵(*^^*)

    春また楽しい季節がきました。ESO1もありますし私も春を満喫したいと思います( ´ ▽ ` )ノ

    1. >ひでさん いつもコメントありがとうございます(^^)

      いやいや、、、そんなことありませんよ(;´д`*)ハァハァ
      でも、今回はドビンガーとして、いい勉強になりました! 参加してよかったです( ´ ▽ ` )ノ
      春ですね~。エソワン、お会いできるのを楽しみにしてます(^^)

  6. こんばんは!

    笹本くんの「築地川、昔・今・そして未来へ シンポジウム」ブログ記事、拝見させていただきました。
    日々の地道な活動が、人の輪を作り、様々なかたちで、地元の河川の保護ができたら、いいですね!(*^^)v

    1. >Nさん いつもコメントありがとうございます(^^)

      高校生の時、こんな経験ができるのはいいことですね( ´ ▽ ` )ノ
      今後が楽しみなアングラーです。
      この川沿い、ハナミズキが咲くころの夜、街灯に花が照らされて、すごくきれいな通りになります。
      花好きのNさん、もしよければまた花見にきてください。その頃にはチヌやシーバスもつれるかも!?

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