メッキの話

 

住み慣れた環境を離れ、大海原に旅立つことにより、

 

ずっと立派な姿になって渓流に帰ってくるサクラマスなどのマス類。

 

その姿には夢を追いかける浪漫的なものを感じてしまうのですが、

 

調子に乗って旅に出てそのまま帰らぬ人(魚)となってしまうものも。

 

 

南海のファイター・ヒラアジ類のちびっ子、メッキのこと。

 

メッキは黒潮に乗り、夏場に和歌山県にどっさりと遊びに来ます。

 

コイツらにとってはちょっとした遠足気分なのかも知れません。

 

和歌山は夏、秋は水温も暖かく住み良いですが、

 

問題は冬場で、

 

メッキどもは年明けの2、3月の

 

最も水温が低下する時期には寒さに耐えきれずに死んでしまいます。

 

黒潮は一方通行なので戻る術がないのでしょう。

 

こうした習性を死滅回遊というらしい。

 

僕も厳寒の2月に日高川の河口を

 

プカプカと流される瀕死のメッキを何度か見たことがあります。

 

発電所の温排水口や日置川など南紀では、

 

越冬した50cmほどのデカメッキが釣れることもありますが、

 

数も少なく狙いを定めることは難しそうです。

 

メッキは遠路はるばるやって来る

 

ちびっ子ギャング集団だから、結構やりたい放題食べ放題。

 

メッキが少ない年はアオリイカの新子が多いという説があるほど。

 

河口域はもちろん、磯や浜、漁港内、

 

さらには完全な淡水域のどぶ川まで入り込み、

 

小魚を追い回します。

 

農業用水路みたいなところで見かけたときはびっくりしました。

 

こんな好奇心旺盛なヤツらなので

 

ルアーへの反応はすこぶるいいです。

 

ただやけに目がいいのでただ巻いてくるだけでは、

 

あっという間に見切られてしまいます。

 

あれこれ工夫して釣らなければなりません。

 

ヒットしてからは15cmクラスであれば、

 

強烈な引きをみせます。

 

「山椒は小粒でぴりりと辛い」は、

 

まさにコイツらのための言葉。

 

201007251751000 201007251804000 201007251808000
ギンガメアジ カスミアジ ロウニンアジ

 

でことし初のメッキ釣りに。

 

まだ7月なので10cmにも満たないかも。

 

25日に塩屋漁港周辺と日高川河口での釣果。

 

1時間ほどで数は数えてないほど釣れました。

 

今の季節はミノーより、

 

極小ジグヘッドを使ったワームに分がありました。