まずはSさんと川ヒラ狙い。
ちなみにこの釣行は、
①上げ潮のタイミング
②やや渇水気味
③水の色はこの上なくクリア
④半月ながら月夜
と、完全試合を食らってもおかしくないほどの悪条件ぞろい。
しかし、現場に入ってみるとボイルしているのが見えました。
そこに伝家の宝刀、近距離戦最強アイテム、ラパラF-13を投入すると

50cmほどの川ヒラが食ってきました。
その後、2人でヒラセイゴ祭り。
ちなみに2人ともまずまずのサイズをバラして終了しました。
こんな劣悪な条件で食ってきたので、ある程度の収穫にはなりました。
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続いて、のりZさんとリバーシーバスゲーム。
詳しいことは割愛しますが、こちらもかなり勉強になりました。
結果的にのりZさんが劣悪条件の中で、小さいながら貫禄の1本。

この条件で獲るのはさすがです。
僕は大方の予想通り完全試合でタイムアップです。
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この釣行で、2年半、ほぼ休むことなく使い続けたセルテートが殉職。
僕自身も川原でこけて左半身打撲。
その上ノーバイトというから、たまったものではありません。
どんよりとした気分で帰宅寸前に、青山団長からの電話が鳴りました。
「根来の釣り堀にコイを釣りに行きませんか?」
今、思えば、寝不足に完ホゲの深傷で精神状態もおかしかったのでしょう。
ちょっと和歌山市内で用事があったのですが、
それを終えて、一刻も早く帰宅して風呂入って眠りたいと思っていたのに、
コイ釣りのお誘いをノータイムで快諾。
団長宅で合流し、岩出市に向かいます。
2人とも初めての場所なので着いてびっくり。
釣り堀は、閑静な住宅街の中にありました。
正式名称「根来桜台鯉つりセンター」
貸し竿アリで、手ぶらで楽しめる感じ。

ふむふむ。とりあえず写真を撮る団長。

料金体系はこんな感じ。
練り餌はサツマイモとペレットを配合したようなにおい。
50cm以上を釣り上げると、ちょっとしたキャッシュバックもあるようで、
気合も入ります。

受付場所前に群がるコイたち。
「釣り座に座ると集まってきますよ」と受付のおばさん。
僕たちも「楽勝やん!」と意気揚々でした(この時では)。
貸し竿は、延べ竿にウキ、ガン玉、針というシンプルなもの。
糸は若干太いかなぁと思いつつも、ま、相手はコイですからね。
こんなもんでしょう。
受付場所から離れたところに陣取って、釣りスタート!
撒き餌をするとウジャウジャと寄ってきます。
1時間で一人2ケタは、確実でしょう。
まずは第1投。餌を取られました。
続いて第2投。ウキはピクピクと動きますが消し込みません。
ま、まだまだ、これからです。のんびりと延べ竿のウキ釣りを楽しみましょう。

しかし、3投、4投、5投・・・。
ウキに反応は出ますが、消し込みません。
「・・・ちょっと渋くない?」
2人の顔色が変わってきました。
毎日釣られているコイたち。
ウキをスパッと消し込むような無粋な真似は、しないようです。
「全然つれへんやん!」
あせりを隠せない2人。
シーバスがホゲたのを癒やしにきて、コイでホゲることは、何よりも許されません。
全神経を集中させ、ちょっとウキが沈んだ時に、
鬼アワセ!
しかし、フッキングしたのは

ギル!
アワセと同時に吹っ飛んできましたよ。
ウキがピクピクの犯人はコイツだったのかも??
以後も、ウジャウジャといるコイどもは全く釣れないまま。
撒き餌で浮いている餌は、ちゅうちょなくパクパクと食っています。
団長、僕、ともにごく自然な流れで水面に餌を浮かす作戦を敢行します。
要するに、水面ぎりぎりに餌が位置するように竿の角度を維持し、
浮いている撒き餌をイミテートするのです。
のんびりウキ釣りなんて妄想はこの時点で吹き飛びます。
コイどもとの神経戦の始まりです。
団長においては、針のチモトまですっぽりと餌で隠して、ハリスが見えないよう、
ミリ単位で水面に浮かせるという神業を披露。
でも、コイどもはそんな「初歩的」なテクニックはとっくに見切っているようです。
周りを目をやっても、やはり水面に餌を浮かせる釣り方している人がいました。
実は初心者がよくやる常套手段の一つにすぎなかったのです(苦)。
自称プロアングラー(エソに限る)の団長、
情けない軍団名誉会長という不名誉な肩書きをもつ僕、
ともに少ない引き出しをひっくり返して、コイどもに本気の勝負を挑みました!
まず団長、餌の形状を変えます。
円すい状にして底面の抵抗により沈下速度を抑え、自然に落下する撒き餌を演出。

僕は薄く平べったい形状にし、ヒラヒラと落下させる作戦に出ました。
天川のニジマスで、深場にいる大型を釣るテクニックを学んだのですが、その応用です。
そして、そのヒラヒラ作戦が奏功し、

ようやくヒット!!!

せっかくの初フィッシュも団長の撮影テクニックで写真は台無しです。
本音を言うと、僕がコイを触りたくないのですが・・・。

ちょ、あかんてww

逃げられましたww
ま、去る者追わず、次を求めます。
そしてヒラヒラ作戦も見切られてきたので、寝不足の頭をさらに働かせて編み出したのが

おでんリグ!
刺し餌の上に撒き餌を追加して、
コイどもが撒き餌をパクパクと食って、ばらけた餌と間違わせて刺し餌を食わす。
いわばカゴ釣りの原理です。
形状をおでんのように三角、四角、などにしたのは、
おいしそうに見せるための大切な演出です。
そして、このおでんリグ、
まさかの大当たり!!

このリグだけで3匹はゲットしました。
調子に乗ってきました。
次に浮かんだのは、
「子どもが大好きなものは、コイどもも大好きであろう」というナイスアイデア。
練り餌を粘土細工のようにして

ピカチュウの完成です!!
耳が取れないよう、耳の付け根はザラザラにして水で濡らして付けます。
この辺は、夏に体験した陶芸教室のテクが応用されています。
で、満を持して、ピカチュウを投入!
着水とともに耳が取れました。
でもそれがええあんばいに撒き餌効果となり、

ヒットしました!
冴えてます! 人間の叡知にコイどもなど、かなうわけがありません。
しかし、このピカチュウに食いついたのはなかなかの大型。
ファーストランを止められず、痛恨のラインブレークをしてしまいました。
団長もさまざまなテクニックを駆使し、コイどもを仕留めます。

このドヤ顔がたまりません。
ぼくは最後の方には、ガン玉も、ウキも取り、完全フカセで挑んだりしました。
これがいいのは、最初から分かっていたのですが、
でも、いざ、完全フカセにした時に思い出しました。
われわれは、のんびりとウキ釣りをしに来たのだということを。

こんな風にね。
思えば、寝不足とセルテート殉職で精神的におかしかったのでしょう。
“ウキ釣り”を再開したのは、餌がほとんどなくなってからでした。
ま、でも案の定、ウキでアタリを取ったのはごくわずかで、
たいていは着水して沈んでいるうちに食うみたいな感じでした。
そして餌がなくなり、終了です。
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腹抱えるほど大笑いしながら2人で釣りました。
おそらく他の客の数倍は楽しんでいた模様。
楽しんだもの勝ち。団長がいつもいう名言です。
2時間くらいやってたと思いますが、料金は一人貸し竿込みで1500円と格安。
みなさんもぜひ体験してください。
一筋縄では行かないコイどもがお待ちしております。
根来桜台鯉つりセンター
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