その青山団長ですが、昨年転職し、休みが日曜から水曜に変更。なかなか一緒に釣りに行く機会もなかったのですが、3月11日の水曜日、僕が休めそうだったので久々に一緒に渓流釣りに行くことになりました。
しかし前日、3月としては有り得ないほどの雪が舞った和歌山市内。団長に「明日、渓流とかいけるの?」と質問したところ、「余裕っしょ♪」との返答。「磯ヒラとかのほうがええんちゃうん?」と言っても「そんなもん釣れない」とバッサリ。不安要素満載で水曜の未明を迎えました。
出発点となる和歌山市内は、風は強いものの雪はありませんでした。そこから奥日高を目指します。山道に入ると、途中から雪が舞い、さらには路肩に雪が残っている風景に。橋の上はうっすらと白く、やがて雪も本降りに・・・。ちなみに団長の車はノーマルタイヤです。

僕「こ、これ行けるの??」
団長「僕、元スノーボーダーですよ。余裕ッスよ」
余裕しゃくしゃくの団長でしたが、、、トンネルを抜けるとそこは


雪国でした。
さすがの団長もちょっとあせり気味。結果、釣り場となる支流に向かう道が完全に真っ白。ホワイトアウトとは言いませんが、たまに吹雪で視界もあやしくなり、
まさかの釣り断念!
雨男、青山はこれまでに爆弾低気圧などを呼び寄せたこともありましたが、豪雪で釣り中止というパターンは今回が初めて。しかも和歌山、さらに3月だというのに・・・。

仕方なく、かわいく雪遊びを始めるオッサン2人。
「雪だるまつくろ~♪」
アナとエルサになりきって大はしゃぎ。
橋の欄干の上にかわいい雪だるまを作りました。

僕・団長「きゃ、きゃわええええ!!」
あやうくキュン死にしそうになるほどのかわいい雪だるまが完成。心配なのが橋の欄干に作ったのだから、他のドライバーが運転中に「あ!あの雪だるま、かわえ・・・うわぁぁぁ!」と、雪だるまに目を取られた瞬間にスリップして事故につながらなかったかということです。まさにハニートラップ!


神社で今年の大漁祈願をし、山を下っていくと、あっという間に雪景色は、なくなり、通常の世界に。一応アマゴが放流されているという支流で竿を出すことにしました。
◇ ◇

過去、入ったことがない場所で釣果は期待できませんでしたが、案の定丸坊主。餌釣りで挑戦した団長は安定のカワムツを連発していました。

このドヤ顔。ちっともうらやましくなんてないんだからね。
この沢登りで2人とも浮いてる石を踏んで派手に転倒。両者、膝に深傷を負って半泣き状態に。
早々にあきらめた僕は手持ちのコンデジで写真撮影を楽しんでいました。

◇ ◇
しかしこの時点で時間はまだまだ午前10時。
僕「どうする、これから・・・」
団長「とりあえず南に下ります?」
ちょうど、串本海中公園の宇井所長に用事があった僕、無理矢理、串本までドライブさせることにしました。
団長「そういえば、○○に稚アユが沸いてて、ヒラスズキがズッコンバッコンやってるらしいですよ。フカセの人が言うてました」
僕「!!! そんな大事なこと、早く言ってよ!」
団長「行きますか?」
僕「夕まずめはそこに!」
レッツゴー南紀へ♪

先ほどの雪景色はなんだったのか? というほど青天の南紀。いつものようにしょーもない話をしながら串本を目指します。
海中公園では、宇井さんにバックヤードを見せてもらったり魚のことを教えてもらったりと有意義なひとときを。さらに
宇「あそこで最近ヒラスズキよく釣れてます。あとあそこで夕まずめに尺アジが釣れてますよ」
僕・団長「まじっすか~!」
うれしい情報を仕入れた2人。いよいよ、「青山とひろ、2人そろうとロクな釣りにならない伝説」に終止符が打てるかもしれません。
とりあえず作戦会議を立てなくてはいけません。昼飯は串本のレストランオークにて。空揚げ大好き青山雄史に、これまで数多くのアングラーの挑戦を退けてきた伝説のチャレンジメニュー「山盛りチキンカツ籠」をオススメしました。そこはさすが、大食いの団長、見事平らげることに成功。僕はご飯を残してしまいました。

食いながらの作戦会議の結果、
①日中はムラソイをサクッと釣る
②宇井さんの教えてくれたヒラポイントに向かう
③夕まずめは宇井さんが教えてくれた尺アジポイントorヒラスズキズッコンバッコンポイント
①、②はいいとして③が悩みどころ。協議の結果、ヒラスズキ爆釣という夢を追うことにしました。
・・・でもまぁ、そううまくことが運ぶはずもなく、①ムラソイはノーフィッシュ。しかもムラソイは意地になって粘りすぎて、②のポイントでは時間的に粘れずにノーフィッシュ!
でもそれらは序章にすぎません。ヒラスズキズッコンバッコンポイントにて爆釣の夢が待っています(予定)。
車を走らせ、本命ポイントに。時間もちょうど夕まずめ。
ところが海を見渡しても生命反応ゼロ。
予想に反してというか、案の定、

完全試合を食らいました。
「青山とひろ、2人そろうとロクな釣りにならない伝説」を覆すことはなかなかできません。
◇ ◇
こうなったら、最後の望みを託して夜の漁港巡りに行きました。
最初に行った港は、気配がなくあえなく撃沈。しかし、最後の最後、タイムアップぎりぎりに、前回稚アユがびっしりと入っていた港に行きました。
風がやや強く水面はざわついています。ベイトフィッシュの有無もなかなか確認できませんでしたが、常夜灯の下、水中でシーバスがバイトする姿が見えました。
僕「団長、スズキおるわ!」
団長「まじすか、見えませんでしたわ」
食っているベイトはマイクロベイト。選んだタックルは渓流とムラソイで使ったライトゲーム用のタックル。PE0.2号にリーダーは1号。団長からパクッた1gのジグヘッドにクリア系のワームをセット。
その2投目。
常夜灯の下、ギラッと魚が反転すると同時にロッドに重みが伝わります。
僕「お!食った!」
団長がタモを取りに車に戻ってくれます。いいところにフッキングできていたようで、特段、慌てることもありません。
オープンエリア限定の話ですが、ライトタックルで大型のシーバスを取り込むには、極力エラ洗いをさせずに泳がせて弱らせるのがコツ。ドラグはライン強度は無視して必要以上に緩めておくことをオススメします。こうすることでエラ洗いを防ぐことができ、弱ってきたら、指でスプールを軽く抑えてポンピングし、浮かせてネットインするようにします。
今回もその作戦でゲット!

良型のヒラスズキでした!

朝イチの集合時間からおよそ15時間、最後の最後に、ようやくまともな魚が釣れ、青ひろ伝説にもピリオドを打つことができました。
団長「余計なことしやがって!」
と、半分キレてましたが、なぜかヒラスズキは持って帰られました。
◇ ◇
伝説の終了を告げることになった今回の釣行。くしくも東日本大震災から4年目の日。ムラソイ釣り中に黙とうを捧げました。
和歌山で大雪、これも自然の力であり、釣りという趣味も自然に抱かれてのもの。その大自然は時にして人類に大きな災害をもたらします。ここ和歌山でも南海・東南海地震への備えは必須です。釣り中に津波が来たらそれまででしょうが、防災グッズなど、できることは準備しておくのが、大切かと思われます。
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