雨が降らなかった10月、落ちアユだけでなく来年の稚アユパターンも心配な今日この頃。なんかシーバスだけでなく別の魚も狙わないと、、と思っていた矢先、僕が最もかっこいいと思っているアングラーの一人、TOYOさんから連絡が――。
「ビワコオオナマズ行きませんか?」
言わずとしれたアカメ、イトウとともに日本三大怪魚と言われる魚。なぜにTOYOさんが僕を案内してくれるのかは分からなかったのですが、僕が彼に一目を置いているように、TOYOさんがそう思ってくれていたのかもしれません。
なんせ、何年もかけて己の力で探り当ててたポイントのようです。いけどもいけどもホゲまくり、そして昨年ようやく手にしたポイントなのです。
そんなところに案内してくれるというのです。感謝です。ひたすら感謝です。
そして、2人の都合があった土曜の晩、車を待ち合わせ場所まで走らせます。
車の中でこんなことを考えていました。「なんせ、日本三大怪魚。一回目のチャレンジでは釣れなくてもいいけど、姿は拝みたいなぁ」と。
そして僕が先に到着してTOYOさんを待ちます。しばらくしてTOYOさんが到着。知らない場所で、知人に会った時の安堵感はハンパないです。そして早速、いろんなレクチャーを受けます。
まず念頭に置いておきたいのは、ビワコオオナマズは希少種だということ。掛けたらラインブレークなどはもちろん、変な扱いをすること自体がNGな魚。
PEは3号以上、リーダーは50lb以上、そして魚体に触る時はグローブ着用厳守、フックのバーブレス化は当然などなど。
攻め方、着き場、反応するルアーなど、惜しげもなく教えてくれました。
以前にヒットした2ヵ所を譲ってくれて、100mほど離れた場所でスタート。
そして開始早々、暗闇に「ヒットォォォ!!!」という大声が響きました。
TOYOさんにヒットです!
その声を聞き、駆け付けた時にはすでにランディングしてました。
これが、
これがビワコオオナマズ!
ブルーメタリックに輝く魚体。そして頭でっかちの愛くるしい形。
初めて見る魚に感動しまくりの僕。そしてTOYOさんの笑顔。
こういう時に、そのアングラーがどれだけ魚が好きなのかが分かります。
TOYOさん、ずっと浅瀬に浮かべたまま、愛しむような目で見つめています。
その眼差しは、子どものようで、本当に魚が、そして釣りが好きなんだなと思います。僕も思わず触らせてもらおうと思いましたが、いや、それは自分で釣ってのこと。素晴らしい釣果を見せられて俄然、やる気が出てきました。TOYOさんは何とか僕に釣らせようと何ヵ所かを案内してくれました。
しかし、結果からいえばノーバイトの完全試合。なかなかはじめから釣れる訳もありません。でも非常に満足した釣行になりました。
◇ ◇
途中の休憩時間、TOYOさんがコーヒーを淹れてくれ、いろいろとビワコオオナマズ、そしてシーバスについて語ってくれました。。
冒頭でも述べたように、TOYOさんはかっこいいアングラー。「上手」「かっこいい」「努力家」――などなど、釣り人を賞賛する言葉はたくさんありますが、TOYOさんはかっこいいのです。何がかっこいいかというと、その釣りのスタイルです。ベイトタックルオンリーなのは元より、バカでかいプラグをブン投げ、真っ昼間の山間部で、でっかいシーバスをトップで引きずり出したりするその釣り。
決して確率を下げてまで、かっこよさ重視でやっているわけではありません。彼は彼なりに考えて最もスーパーランカーに近いのが今のスタイルだといいます。そう、スピニングタックルで細いルアーを使っている僕とは真逆なのですが、ゴール地点は同じところを見ているので、尊敬に値します。
今回、TOYOさんがヒットさせたのはラパラのスーパーシャッドラップ。まず、これを買おうという気になれない僕に、いろんな勇気を与えてくれます。
いつもいつも固定観念をぶち壊してくれるTOYOさん、今回もありがとうございました。