北海道遠征記(二日目・ウサギアイナメ)

「北海道に行く」と言えば、多くの友人から「イトウ狙い?」と聞かれました。改めてイトウという魚のブランド力というか、カリスマというか、すごさを感じました。アカメ、ビワコオオナマズと共に日本三大怪魚の一角を担い、そりゃあ私も釣りたい魚の一つではあります。

しかし今回は違います。この旅は私が「ヒメマスを釣りたい」と土井さんに声を掛けたことで実現しましたが、土井さんからすると、この旅のメインターゲットは今回の主役「ウサギアイナメ」なのです。

土井さんのウサギアイナメに対する溺愛はすさまじいものです。理由を尋ねても「好きなものに理由はないです!」とのこと。

ただ、土井さんが言うには北海道でアブラコ(アイナメ)を釣っていた時、ウサギアイナメという存在を知り、自分で釣れる場所、接岸時期などをいくども通って開拓し、探し当てた魚のよう。

「魚は探している時が一番楽しい」というのが本来の探究者の姿なのでしょう。

なんか、とてもうらやましいというかカッコよく思いました。先述の通り、全国のアングラーにとってイトウは羨望の的でありますが、土井さんにとってのそれはウサギアイナメなのです。人に決められたものではなく、自分で探し当てた魚を一途に狙い続ける。

「北海道に何を釣りに行くの?」と聞かれて「ウサギアイナメ」と答えると、多くの人が「なにそれ?」となるかと思います。実際私も土井さんから聞くまでこの魚のことは知りませんでした。

いいですなぁ、自分にはそんな魚はいませんからね。

さてさて前置きが長くなりましたが、そのウサギアイナメ。朝イチのポイントに向け車を走らせます。

おはようございます。いたるところでエゾジカがお出迎え。これも北海道ですね。旅中なんど車でひきそうになったことやら。。

そしてエゾジカのお迎えを受けながら到着した場所で、土井さんがいきなりゲット!

初めて見る深くて紅い魚体は確かに神秘的なものでした。

土井さんは狂喜乱舞(笑)。

ただここで私に問題が発生。主に和歌山県で釣りをしている自分にとってノーマルのアイナメは過去にほとんど見たことがなく、アイナメを通り越してウサギアイナメをまじまじと見ることになったのです。例えがおかしいかもしれませんが、ガチャでノーマルを当てる前にレアを引いてしまった感じでしょうか? おそらく間違っているかと思います(笑)。

「普通のアイナメは尻尾が真っすぐなのに対してウサギアイナメは扇形になっており…」と教えてくれる土井さん。

確かにね。ガヤ、シマゾイはもちろん、オショロコマ、ヒメマス、カジカを釣った時に比べてウサギアイナメを釣り上げた時の土井さんのテンションの上がり方はハンパではなかったです。

その後、数カ所をランガンし、さすが土井さんは釣りまくりでこの旅中8匹(すべてオス)をゲットしました。えぐいです。

いい顔の土井さん。他の魚、こんなによろこんでなかったでしょ(笑)

 

私は極度の高所恐怖症ということもあり、エントリーできない場所も多く、ようやく大丈夫そうな場所で竿を出せました。

ロッドはトランスセンデンスのエンハンス。1オンスシンカーのフリーリグにフックは太軸仕様の#2。自分の中で過去最大規模のハードロックフィッシュ仕様。無論、根掛かりとの戦いになるのですが、そこは昨夜のカジカで少しは鍛えられました。

全神経を集中しながらストラクチャーにゴツゴツ当たったり、転げたりするリグを感じ取っていると若干の違和感が。

根掛かりを恐れてしまい、フッキングが遅れてしまったのですが、ウサギアイナメがヒットしました!

しかし、この魚は残念ながらフックオフ…。

仕方がない。アワせられなかった自分が悪い。

ですが、食った場所、誘い方などのイメージができたら、俄然集中力は増します。

魚釣り、もっといえばルアー釣りはイメージの世界。

ノーバイトとワンバイトを拾えたのでは大違いです。

少しずつ場所を変えながら、さっきアタリが出たのと同じようなイメージで探っていると

ドスン!という強めのアタリ。

今度はフッキングを決め、

ようやく

ウサギアイナメをゲットです!

なるほど、、、アタリといいパワーといい、そして深みのある紅い体、確かに魅力的な魚だと、自分で釣って再確認しました。

土井さんの「推しの魚」であるウサギアイナメ。

「同担」とまではなりませんでしたが、すごくいい魚だと思いました(笑)。

私が釣ったところで風も強くなってきて少しみぞれもこぼれてきましたので、ここでストップフィッシング。

おいしいラーメンで体を温め、午後の部は時化で釣りを中止。

せっかくの北海道なので野鳥が見たいと2人の意見が一致して、近くの公園に向かいます。

狙いはシマエナガ。

公園内で待ち伏せていると、頭上で「ジュッジュ」という鳴き声。

スズメほどの小鳥が群れで枝の間を飛んだり跳ねたり。

シルエットからするとエナガで間違いなさそう。

なんとかカメラに収めることができました(実はまぁまぁうれしかったりする)。

その後、北海道の留鳥ハシブトガラも。

他の場所にも野鳥を探しに行こうとしましたが、天候の悪化でこの日はこれでおしまい。

翌日は、湿原河川のアメマスのチャレンジです! 私にとっては非常に意味のある挑戦です。

【DATE】
エリア 根室方面
ロッド トランスセンデンス エンハンス
リール ダイワ タトゥーラHD
ライン PE3号+フロロカーボン5号
シンカー テキダンリグ用28g
フック 太軸オフセット#2
ワーム ケイテック クレイジーフラッパー 2.8inch

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