素晴らしき馬鹿野郎(女郎)

大阪に関西馬鹿野郎フィッシングクラブというクラブがあります。

そこに所属しているトンさん、コウイチさん(通称トンコウコンビ)。

お互いにライバルであり、よき強敵(とも)です。

現在、僕の知り合いの中で、「勢い」という意味では

最も注目すべきコンビです。

 

例えば、2人の馬鹿野郎ぶりはというと

まずはトンさん、

ランカーシーバスゲットのため仕事が終わってから

夜な夜な大阪湾を徘徊し、

睡眠時間は1週間でわずか10時間!

いつ寝てるのか尋ねると

ルアーがフォール中に寝るといいますw

ひざかっくんになって目覚めるそうです。

その根性のおかげで、10月には連日80cmオーバーをゲットするなど

輝かしい釣果を上げ、仲間を驚かせていました。

一方、コウイチさん

トンさんに刺激されたのかどうかは分かりませんが、

このランカー連発を受けて、自分でポイントを探し歩きます。

トンさんのランカーポイントは聞いていたらしいのですが

あえてそこでは釣らずに自分で探し当てたポイントで結果を出したいという侠気。

その結果が、先日つなこがリベンジさせていただいた

あの足場が超高いポイントを探し出したのです。

前回のブログで30匹と書きましたが、

セイゴサイズを含めるとどうやら50匹ほど釣れたらしいです。

まさに、素晴らしき馬鹿野郎精神です。

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さて。

その2人ですが、大阪在住の港湾部がホームグラウンドのシーバスアングラーゆえ

ヒラスズキに強い憧れを抱いているということでした。

ここ最近、南海上の台風のウネリが続いている中紀。

大阪ベイエリアのタックルでも勝負できるナイトヒラスズキポイント

いわゆる「ひらパー」で勝負したいという意気込みを語ってくれましたので

ポイントを紹介しました。

すると、その日(平日)にすぐさま来るというレスポンスのよさ。

2人そろってひらパー初挑戦です。

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僕はどうしても遅れるので、2人に先にポイントに行ってもらいました。

僕とつなこが駆け付けた時、海の感じとしてはウネリ、濁りともいい感じで

いつ出てもおかしくない感じでしたが、

結論から言うと、この日はヒラスズキは姿を見せず。

しかし、別のポイントでは80cmクラスが4連発したという情報が電話で入ってきました。

僕が「これに懲りずにまた来てください」と言ったところ

2人とも「懲りるどころか完全に火が付いてしまいました」とのことでした。

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翌日、完全に着火して燃えたぎっているコウイチさん。

大雨洪水警報が発令されている中、連チャンで来ると言うことです。

台風が接近、車のフロントガラスからは、前が見えないほどの豪雨。

コウイチさんに電話したところ、車外に出るのは不可能だとか。

それでも雨が止んですぐ釣りを開始したところ、

強烈にでかいのをバラしたようなのです。

電話をするとちょうど、バラしてうなだれているところでした。

「・・・・・・・」

なんだろう、僕としてはどうしてもそんなコウイチさんにエールを送りたくて、そしてねぎらいたくて

無意識に彼のもとに車を走らせていました。

その日の午後11時に、つなこに会う約束があったので、

往復の時間を鑑みても現場に滞在できるのは30分もありません。

僕自身、釣りをする気は毛頭ございませんでした。

ただ、雨上がりの秋冷の風に打たれ、頑張っている一人のアングラーに

一杯の缶コーヒーだけでも手渡したかったのです。

約1時間の道のりで現場に到着。

僕の車を見たコウイチさんは、すぐに歩み寄ってきてくれました。

コウイチさんの第一声は

「めちゃくちゃ釣れます!」

 

でした。

なんとコウイチさん、ランカーサイズをバラした後、3連続でゲットしていたのです!

僕はもの凄くうれしくなって

コウイチさんの勇姿をカメラに収めさせていただきました。

kouiti2

やりきった漢(おとこ)の風貌(かお)です!

「せっかくのチャンス。どんどん釣っちゃってください」という僕の言葉に反してコウイチさんは

「もう十分です。このきれいな魚体を3匹も見たら、もう十分です・・・」とのこと。

その気持ちは非常に分かります。

ヒラスズキの白銀の神秘的なボディーは、そう思わせてくれる。

乱獲はだめだと思わせてくれる完璧な美しさだと思うからです。

さらにコウイチさん、

「ひろさんが来るからポイントを休ませてます」

「ひろさんが釣りをするところを見たいです」

と言ってくれました。

釣りをする気はなかった僕ですが、そこまで言ってくれるなら

据え膳を食わない訳にもいけません。

というわけで20分一本勝負スタートw

結果

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

3ヒットで50cm~70cmを2キャッチできました。

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そしてタイムアップ。

帰り際、コウイチさんが握手を求めてきて、

「本当に感謝です。ヒラスズキ、夢だったんです・・・」

 

言葉を詰まらせながら、そう言ってくれました。

その涙に僕もうるっときました。

初めてシーバスを釣った日のことや、

昨年、かなり無理して平日夜に96cmのランカーを仕留めた時と、思いがかぶりました。

大自然は、情熱に必ずしも応えてくれるものではないのですが、

情熱がなければ何も生み出してもくれません。

メモリアルフィッシュを仕留めるとはそういうことなのでしょう。

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そして帰路につく時、ぼくはつなこに電話をしました。

「もし、ヒラスズキを釣りたいのならいますぐおいで。

来るのなら僕はワンキャストもせずに待ってるよ」と。

時間はすでに午後10時。

翌日はもちろん仕事。そこから女の子一人で片道1時間かけてくるのは酷なこと。

加えて風邪気味のつなこ、かなり悩んだ末の返事は

「行くわ!」

 

でした。

いい返事です。それでこそ爆部員。素晴らしき馬鹿女郎です。

とは言ったものの、1時間待ちぼうけな僕。

暇つぶし要員第1号の、青山団長に長電話を掛けたり、

少し離れた場所でアジングを試みたり(1投目でタチウオに切られた。。。)

グダグダしていると、1時間後つなこ到着。

トレースラインを説明し、伝家の宝刀ラパラCD-11をキャストすること約10分

ゴツンというアタリとともにヒットしたヒラスズキは

tsunahirayoko1017

1年ぶり、60cmほどの中型です!

その後つなこはもう1匹追加。初めてのヒラスズキのマルチ安打達成です。

tsunadouble

コウイチさんの釣果の詳細は「馬鹿野郎オヤジの釣り時々私生活」でどうぞ。

 


tackle1017
TACKLEDATAROD =Abu Garcia SALTY STAGE ROCK FISH SRS-732LREEL =Abu Garcia Revo NEOS 2500SH

LINE=Berkley POWER EXTRA 18lb

LURE=RAPARA CD-11(GFR)、TACKLE HOUSE LIPLESSMINNOW11cm

 

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幻とも言われるヒラスズキですが、場所とタイミング次第では安全に、

しかもイージーに釣ることができます。

当然、そういった場所は限られており、地元の人も集まります。

そして、つなこがゲットした2匹目のヒラスズキを見て

ちょっと考えさせられることがありました。

次回は、この釣行での心の底から喜びつつも、僕が感じたヒラスズキへの思いも

紹介できれば、と思っています。

「素晴らしき馬鹿野郎(女郎)」への22件のフィードバック

  1. 素晴らしいですね、久しぶりに感動しました。

    ヒラスズキ、僕ももっとスキルをあげていつか挑みたいです!

    今は自宅付近のシーバスポイントを開拓しながら自分のレベルを上げていきます。

    それにしてもみんな素晴らしい馬鹿野郎(女郎)ですね!

    1. >そぎまるさん 結局どこまでその魚に対して思い入れが強いかなんでしょうね。コウイチさんの場合は「夢」だったようで。
      そぎまるさんも、シーバスを本格的にやりはじめるんですか? ランカーゲットしてください( ´ ▽ ` )ノ

  2. いや〜ひろさん、ありがとうございました。

    ひろさんに釣らせてもらったヒラスズキ

    最高に綺麗で最高に嬉しかったですわ(#^.^#)

    最近は馬鹿野郎と言われたら誉め言葉に聞こえてくること自体が馬鹿野郎すぎますね(。-_-。)

    しかしツナちゃんの行動力、それもまたヒラスズキに魅了されてしまった馬鹿女郎ですね\(^o^)/

    乱獲は避けたいと思わす銀ピカのヒラスズキ

    今は満足してますがまたしばらくしたら見たくなるんですかね?

    そうならないようにちとブレーキかけてみます(#^.^#)

    また相手してくださいねm(__)m

    1. >コウイチさん 釣らせてもらったじゃなくて、コウイチさんが情熱で勝ち取った夢ですよ( ´ ▽ ` )ノ
      もし、僕がどうのと言うなら、少しだけお手伝いさせていただいただけです。

      地元の漁師はヒラスズキのことを「モス」といいます。猛者の「猛」とスズキの「ス」じゃないかなと勝手に考えてますw
      今回は、安全に港でということですが、荒磯のヒラスズキはまた違うターゲットだと思います。

      狙いに行く場合は、ぜひ安全対策を万全に。そしてまた和歌山に来て、一緒に遊んでください(∩・∀・∩)

  3. 僕も初めてヒラスズキを釣った時の感動は今でも忘れません!!
     なんせ、メバルのハードルアー縛り時に70を釣ったもんですから、取り込んだときには膝ガクガク、腕バキバキだけど〇ン〇は興奮のためガッチガチでしたわ~(笑)
     ナイトでのヒラの姿もカッコいいですが、デイで釣ったヒラはもう神々しさを感じるくらいです!!ナイトではわかりずらいですが、あの黒光りした銀色!!なんともいえませんよね~
     今度は、デイのヒラスズキにハメテあげたらいかがでしょう?そろそろエエ季節ですしね~

    1. >Sさん 初めてのヒラは僕も鮮明に覚えてます! 田杭の磯でした。
      Sさん、ガッチガチでしたかw 僕も毎晩ガッチガ・・・おっとやめとこうw

      僕は磯ヒラは人に勧めません。責任を負えないため、いくら自己責任でといっても身の危険を感じる釣りを勧めることはしません。
      昔、それでけがをさせてしまった人がいるんです(´・_・`)
      特に最近の中紀は、暗いうちから場所取りしないとダメなくらいなので、ちょっと恐いです。

      すみません、せっかくコメントいただいたのに反論みたいな感じになって。

  4. このきれいな魚体を3匹も見たら、もう十分です・・・
    いや~ナイス釣行。。ナイス釣り師。。ナイス記事です!!(^_^)v

    1. >Nさん ありがとうございます( ´ ▽ ` )ノ
      川ヒラではなくて港ヒラですが、食べてるベイトのせいでしょうか。
      ここのは脂がギトギトに乗って、しかもファイトがすごいです(^ー^)ノ
      2人とも、情熱で獲った魚ですね! 

  5. ひろさんも、コウイチさんも、つなこも、
    みんなすげぇっす。

    釣りに対する情熱に、感動しました。

    自分と比べると、なんとも情けない(>_<)

    いつの日か、必ず釣り上げたくなりました!

    1. >青山団長 暇つぶしの電話のお相手、ありがとうございました( ´ ▽ ` )ノ

      コウイチさん、トンさん、そして昨晩のスマちゃん、みんなが素晴らしき馬鹿野郎ですね。
      つなこに関しては、彼らの情熱をひしひしと感じたんだと思います。
      メソッドがどうの、タックルがどうのなど、そういったことは雑誌やテレビで学ぶことができますが、
      釣りへの情熱や、夢を持つ気持ち、それを教わるのは、やはり身を持って示してくれる情熱家の皆さんからです。

      つなこにとっても、「自力で釣った」メモリアルフィッシュ。
      今までの物とは重みが違うはずです。

      青山団長も、火が付きましたか? ぜひ、釣ってやってください。

  6. 昨日はお世話になりました。
    いっぱい書きたいことはありますがひろさんのこの言葉に集約されているような
    気がします。

    「大自然は、情熱に必ずしも応えてくれるものではないのですが、
    情熱がなければ何も生み出してもくれません。」

    いい言葉ですね。
    僕の頭の片隅に置かせてください^^

    1. >スマちゃん 写真見ましたよ! ずぶ濡れになった姿に白銀の魚体。さらにやりきった漢の風貌。

      スマちゃんも素晴らしき馬鹿野郎ですね(*^_^*)! 

      さぞかしうれしい一本だったのではないでしょうか?
      僕も行ければよかったのですが、、すみません。。
      代理で団長が駆け付けてくれましたのでお許しをw

  7. ヒラスズキ…

    マルも交通事故的にしかよう釣らない僕には、まだまだ遠ーーーーい存在ですねぇ f^_^;

    とりあえず、マルを「釣れた…」じゃ無く「釣った!」 に出来る様に、K川でそぎやまさんと切磋琢磨して腕を磨きます!

    コウイチさん、トンさんの情熱はホンマ凄いですね\(^O^)/

    1. >たくさん あの場所にタイミングを計って釣りに行き、さらにそのタイミングでもなくても釣る実力があるたくさんは
      十分に「釣って」ます! 
      トンさん、コウイチさん、つなこ、そしてスマちゃん、青山さん。みんな素晴らしいです。

  8. こんばんはー。
    ドキドキして読ませてもらいましたー。
    シーバスへの気持ち、釣りに対する情熱、すごく伝わるブログだと思いますよ。

    フォール中に寝る・・・そんな発想すらありません(^^;

    私は他人へ対して「絶対釣れる」なんてサビキ以外は言えません。。

    ヒロさんは本当に「釣り」に囲まれておられますね。
    幸せ感が伝わりますよ~

    1. >コットンフィールさん ありがとうございます(´・_・`)

      よければ、合わせてコウイチさんのブログも読んでみてください。そちらのほうが当事者ゆえの感動に溢れてます。

      フォール中に寝る話を聞いた時はぼくも吹き出しましたw
      この5日間はいつ爆発してもおかしくない状況でした。
      その辺は過去の経験から分かってましたが、そのタイミングがいつなのか(・谷・;)
      バクチ的ですが、何度もチャレンジする情熱が素晴らしい結果を導いてくれたんだと思います。

      釣りに囲まれる。。なんだかいい響き(^ー^)ノ
      ありがとうございます。アングラーにとって、最高の幸せですね。

  9. こんばんは。
    感動しました。
    馬鹿野郎の思いが伝わってくる素晴らしい記事ですね。
    ヒラスズキ、私はまだまだそれを狙える情熱も腕も備わっていないですが、
    やはり大阪モンとしては、いつかはいぶし銀のようなあの魚体を拝んでみたいものです。

    1. >さくたろうさん ありがとうございます( ´ ▽ ` )ノ

      コウイチさんが雨の中、ヒラスズキと対峙している! 応援したい!
      コウイチさんの元に向かう時、青山団長に電話したのです

      「なんや分からんけど、とりあえずコーヒーの一杯でも手渡したいのよ!」
      「ひろさんも馬鹿野郎ですね~」って言ってもらえました。

      なんやよく分からないけど、コウイチさんの情熱に心を動かされました。
      さくたろうさんもぜひ、ガンメタリックのあのバディを手にしてください!

  10. ひろさん、先日は憧れの魚にチャレンジする機会を頂きありがとうございました。
    このブログに影響を受けて始めたシーバスフィッシング、そして憧れのヒラにまで・・・、ひろさんの責任は重大です!(笑)
    馬鹿野(女)郎に共通してる事は、みんな釣りが大好きなんでしょうね。人それぞれ環境も違うから、週に一度、いや月に一度しか行けない方も居ると思いますが、その一日を大切に必ず釣行に充てる・・・、ほんとみなさん釣り好きの素晴らしき馬鹿野(女)郎ですね!\(^o^)/

    1. >トンさん そんな恐縮です(^_^;)

      みんなのチャレンジ精神、お見事ですし、こちらも励みになります。
      特に釣行回数が限られている方の集中力は僕の数段上なので、追い着けるよう頑張りたいと思います!
      皆さん、本当に素晴らしき馬鹿野(女)郎です( ´ ▽ ` )ノ

  11. お疲れ様でした(^^)
    みんな素晴らしいファイトですねー!

    ボクもひろさんの記事を見て初めて釣ったヒラスズキの事を思い出しました。
    初ヒラスズキが86cmだったんですよ( ̄∇ ̄)

    しかも、のりZさんのおかげなんです(笑)
    遊漁料よこせ!と言いながらも一緒に喜んでくれました(^^)

    和歌山の人はイイ人ばっかりですね☆
    コッチは変な人多いですよー(笑)

    来週楽しみにしてて下さい( ´艸`)

    1. >なかさん 初ヒラスズキが86cmは、違法性がありますw

      僕の自己記録じゃないですか( ゚д゚)ポカーン
      のりZさんのおかげだったんですね。
      ぼくも足を向けて寝られないくらいお世話になってますw

      変な人が多いw
      が、頑張ります。よろしくお願いいたしますw

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