タコが食いたくなったのでつなちゃんと爆部２人で釣りに出かけたある日の出来事。

 

車での帰り道、「カリカリ･･･」という小さな異音が聞こえてきます。

 

窓を開けていたので「隣の車かな？」とかポジティブシンキング（!?）で走っていたのですが、

 

どうやら自分の車のようです。

 

 

 

 

愛車「ホンダ・アコードワゴンCH9」。

 

「SiR」のエンブレムは、当時のホンダのスポーツカーの最上級グレードに与えられる称号。

 

2.3LのH23A型 DOHC VTEC（200PS）に加え、

 

ボディも３ナンバーながら、オバフェンによる増幅なので、実際は車体はさほど大きくありません。

 

高回転までストレスなく回るエンジンはさすがVTEC。

 

釣り人なのにローダウンし、底をゴリゴリさせながら河原などを走り抜けました。

 

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購入から14年。走行距離は20万kmを超え、老朽化が目立っていました。

 

この日、カリカリという異音に気付いた僕は、とっさに水温計に目をやりました。

 

すると、なんと。目盛りが真上まで振り切っているではありませんか。

 

 

「！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！」

 

 

「やばい！　オーバーヒートする！」

 

 

即座に路肩に車を止め、ボンネットを開けます。

 

水蒸気は上がらないものの

 

ラジエターのサブタンクはからっぽ。

 

ラジエターホースは押すとベコベコで圧が掛かっていないよう。

 

しかし素人が色々と触るのは危険なので

 

整備士資格を持つ友達で、アングラー仲間でもある

 

キャプテン「ボブ吉」さんに電話で相談することにしました。

 

ボブ吉さん、朝早く起きる仕事柄、普段は寝ている時間帯だったのですが、

 

この日はテレビでトイ・ストーリー２を見ていたようで

 

偶然起きていました。

 

色々と情報を伝え、どうすればいいかうかがっていると、

 

なんと、ピンチに追い打ちをかけるようにぼくの携帯電話の電池は残りわずかに。

 

するとボブ吉さん、「今から行きますわ～」といい、

 

片道おおよそ20kmの現場まで駆け付けてくれるというのです！

 

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ボブ吉さんですが、どんな人か。

 

一言でいうと、もの凄く侠気のある人。

 

例えば、昨年４月のこと。

 

ボブ吉さんの住居近くで民家火災が発生。

 

駆け付けたボブ吉さんは、危険を顧みず消火器でドアを壊して火災現場に入り、

 

この家の住人を救助しました。

 

老夫婦の住まいだったのですが、助けたのはおばあさんのほう。

 

 

その時の新聞記事です。

 

この記事の中でボブ吉さんは

 

「おばあさんを助けられて良かったけど、おじいさんを救えずに残念」と述べています。

 

ボブ吉さんはこの年の７月、市の消防局から人命救助で感謝状を贈られました。

 

さらに、これはもう少し前の話ですが、

 

ボブ吉さんのボートでタイラバに連れて行ってもらった時のこと。

 

帰りに急にマゼ（南風）が強くなり、大荒れに。

 

スブ濡れになるくらい潮をかぶりながらなんとか帰港しました。

 

その時、ボブ吉さんの携帯が鳴りました。

 

どうやら知人のボートが海上で止まってしまったとのことです。

 

海はさらに大シケになっていましたが、ボブ吉さんは

 

 

「海の男としては放っておけないでしょ」

 

 

と言い、僕たちを降ろして、再び荒れた海原に向かい、知人のボートを引っ張って救出しました。

 

「困っている人がいれば助けなければならない」

 

素晴らしい人物なのです。

 

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今回、もちろん僕はボブ吉さんに助けに来てもらおうと電話したわけではなく、

 

整備士であるボブ吉さんの指示を仰ごうとしたまでです。

 

なのに、明日も仕事で早起きにもかかわらず、

 

「電話だけでは伝わらないと思いました」といい、駆け付けてくれました。

 

こうなれば、もはやこんな素晴らしい友人がいる自分が幸せ者だと思い、

 

好意に甘えました。

 

 

到着したボブ吉さん、暗がりでボンネット内を探り、

 

ラジエター水が漏れていた場所を発見。

 

どうやらヒーターホースのジョイント部分が経年劣化で膨れ上がり、

 

その部分に小さな亀裂が入っているとのことでした。

 

 

これです。

 

ヒーターホースの長さは若干余裕があったため、

 

ボブ吉さんは、この部分をカッターで切り、バイパス手術でエンジンにつなげてくれました。

 

後はエンジンをかけて気泡を抜きながら徐々にラジエターに水を足してくれ、

 

走れるようにしてくれたのです！

 

 

「これでしばらくは大丈夫ですよ」と笑顔。

 

 

途中、不安な僕らに対して釣りの話で和ませてくれたり、

 

「トイ・ストーリー、最後のシーン見逃しましたよ」と笑わせてくれたり、

 

最後には、つなちゃんに「また僕の船に乗りにきてくださいね」とまでも。

 

 

まさに神です。こんなええ人しりません！

 

 

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追伸。今回の一件で、多くの勇気をいただきました。

 

ツイッターのツイートでさまざまなアドバイスをいただいた、たくさんの方々、

 

メールで「今から行きましょうか」と勇気付けてくれた青山団長

 

同じアコードワゴンに乗っているスマちゃんからは、

 

電話でアドバイスをいただきました。

 

 

みんな、ありがとうございます！

 

 

オーバーヒートという、災難にあったという気持ちはありません。

 

むしろ

 

こんな優しい人たちに囲まれて本当に幸せ者だと再認識できた夜でした！